佐藤めがねの闘病記録

子宮平滑筋肉腫と告知されました

2回目の手術当日 2016年11月

こんにちは。
一気に秋めいてきましたね。結構寒いです。
さて、私は現在またPS4に戻っています。
旅行中に借りていたDSを返したのでドラクエはいったん終了し、
今度はバイオハザード0です。
難しい!!めっちゃんこ難しい!!
力んでやっているので、全身が痛いです。

さて。
前回で手術の前処置まで書き終わったと思います。
今日は手術当日です。
いつもより長くなってしまいました。
でも手術はあっという間だったので、記事も1本にまとめました。

手術については、自分ではちゃんと受け入れていました。
受け入れるというか、それしかなかったからですね。
ただ、なんだか恥ずかしくて誰にも言っていなかったのですが
本当は直前まで諦めきれませんでした。
ブラックジャックが現れてくれないかなって本気で思っていました。
あの人は切るタイプの人だから、それじゃあダメなんですが
でもきっと他の方法を見つけてくれるって。
やっぱり、摘出したくなかったです。今でもそう思っています。

では、長いですので、
お暇がありましたら読んでいただけますと幸いです。
よろしくお願いします。



手術の予定は午後。
術前説明によると、12時半頃に呼ばれるらしい。
 
午前中に両親が二人とも来てくれました。
前回と異なり、術後は処置室に入るため部屋を移動します。
タイミングがよく分かりませんでしたがとりあえず荷物をまとめていると
今日の入院患者さんがもう来ているので、ということで
まとめてすぐに移動しました。

処置室の棚には身の回り品のテプラが貼ってあったので、
それに沿って、タオル、生理用品、オムツ、コップなどを配置していきました。
それから術衣に着替え親に写真を撮ってもらったりしながら
(ブログのヘッダーもその時のものです)
比較的リラックスして待っていました。
直前にメールをくれた先輩が
「生まれ変わった佐藤めがねちゃんから連絡がくるのを待っています。」
と言ってくださいました。
 
そう、私は生まれ変わるんだ!
悪性細胞が体内をめぐっていた私から、何もない未来ある私へ。
そうだ!そうなんだ!!!
 
12時過ぎたころに、看護師さんが車いすをもって来られました。
ここでは車いすで移動するそうです。
人生で初めての経験。特に感動も何もなく、淡々と進みます。
主治医の先生もわざわざ来てくださり、
手術室へ行く人専用のエレベーターに5人で乗りました。
思い出すと、その時の自分は笑顔だったりします。
 
エレベーターで手術室のある階に着くと親とお別れです。
私は手術室のある左手へ、親は待合室の右手へ。
笑いながら手を振り、手術室の自動ドアを通りました。
主治医の先生は着替えてまた来ます、ということで別の場所へ。
代わりに麻酔科の先生が待っててくれました。
ずんずん進みます。今回の手術室は「7」
ラッキー7じゃん!!ラッキー!!これはもう勝ったも同然!
  
相変わらず手術室での看護師さんたちの手際の良さには驚きます。
あっという間いすっぽんぽんにタオルがかぶせられました。
今回の手術は、内診の時と同じような姿勢になるそうで
ベッドの手足が可動式になっているのが分かりました。

前回と違う、そして一番の山場の硬膜外麻酔。
痛いという話を聞いていましたが、実際そこまで痛みは感じませんでした。
管を入れる前に広い範囲で麻酔をするので
それがしっかり効いたのかな?
ただ、あの管が通る不快感というか違和感というか
あれは半端なかったです。
左を下にして横向きになり、ひざを抱えるようにして丸くなっていたのですが
ちょうど右手のところに看護師さんの手がありましてね。
もう恥とかないですよね。
「手を握ってもいいですか?」と懇願し、ぎゅ~~~~っとしてしまいました。
だって、怖かったんですもん……
 
なんというか、ズゥゥゥゥォォォォーーンという重い違和感が腰を走り
ぬうぅぅぅぅぅ・・・と、うなってしまいます。
早く終わって!早く終わって!!
実際何分かは分かりませんが、そこそこの時間がかかって終了しました。
最後にテープを貼るらしいのですが、落とすか何かしたらしく
麻酔科の先生が「こういうのめったにないのに」的なことを言われ笑ってましてね。
おいおい、そういう不吉なことは言うなよ~~!と
心の中で大クレームでした。
 
仰向けになってくださいと言われて、え?今管入れたのにいいの?と
びっくりしましたが
後で知ったのですが、硬膜外麻酔の管って細くてとても柔らかいんですね。
恐る恐る仰向けになりましたが、何の問題もなく
管が刺さっている感覚も全くありませんでした。

山場は過ぎた!後は眠るだけ。目が覚めたら終わってるんだー!
よしよし!私は生まれ変わるんだ!!
そう心で強く思っていました。
 目が覚めたら・・・・・・

でも、本当は直前のこの瞬間まで、奇跡を信じていました。

嫌だ。手術をしたくない。何もかも投げ出して逃げ出したい。
「結果が間違っていました!良性でした!」
なんて言って、誰かが駆け込んできたりしないのかな。

諦めるとか受け入れるとかそういう事ではなく
私にはこの道しかない、ちゃんと理解していました。
でもやっぱり怖くて悲しくてたまらない。

身体にはもう色々と装置が付いていて腕を挙げられないので我慢しようしましたが
堪えきれず泣いてしまいました。
「あらら、大丈夫ですか?」なんて看護師さんが慰めてくれます。
着替え終わった主治医の先生も入ってこられて
心配そうに足をさすってくださいます。
その優しさが余計に胸に刺さり、涙がどんどん出てきてしまいました。
 
そうこうしているうちに酸素マスクがかぶせられ、麻酔が入ってきました。
頑張るとか嫌だとか、もう何も考えられません。
ただひたすら、頭の中で家族の名前を叫んでいました。

 
 
ふと、肩をたたかれました。
「終わりましたよ」
執刀医の先生の声がしました。
 
終わったんです。
しぶとく持ち続けていた奇跡はやっぱり起こらなくて。
でも私はここで生まれ変わったんです。